天神学園高等部の奇怪な面々Ⅹ
「まじぃのに見つかったな…」

小さく呟く龍太郎。

翡翠の強さは体育の授業で嫌というほど体感している。

それは美葉も同様。

「美葉は皇帝、ヴリトラ、筱萠の三人を逃がしてやってくれ。鍛えようが足りねぇ奴に、翡翠のハードトレーニングはきつすぎるぜ」

「龍太郎は?」

問いかける美葉に。

「俺は…」

言いかけた直後!

「!!」

回転するモーター音と共に振り下ろされる機械仕掛けの鋼の拳を、龍太郎は咄嗟に回避する!

床を貫く拳。

「俺ぁこっちの発明馬鹿の相手をするからよぅ」

龍太郎は不敵に笑った。

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