天神学園高等部の奇怪な面々Ⅹ
「へぇ…かわせるのか。確かに出力はだいぶ抑えているけどな」

白銀色のヘルメットを外し、目の前のロボット然とした鎧…パワードスーツを着た男が素顔を晒す。

「やっぱてめぇか、御雷 疾風」

ゆっくりと身構える龍太郎。

『校舎半壊事件』以来の知り合いだ。

「どういう風の吹き回しだ?ブラックリストの常連が…」

「生徒会の雇われ役員でな…パワードスーツの試験運用にちょうどいい仕事だったんで引き受けた」

「主義思想ってものぁねぇのかい。一度は退学させられそうになった相手だろ?」

宜虎が木刀で肩を叩く。

「長いものには巻かれる…それも主義だろ?」

その一言を最後に、疾風は再びヘルメットで顔を隠した。

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