天神学園高等部の奇怪な面々Ⅹ
「おぉ?何やってんだスペシャルバカ」

『6時起床、5時出発』とロゴの入ったTシャツを着たヤンキーが、三度目の体育館裏で行き倒れ寸前になっている龍太郎を見つける。

「人知れずここでくたばんのか?ざまぁみやがれ、これで妹は俺のもんだぜハァハァ」

即座にいかがわしい妄想モードに入るヤン男。

「誰がくたばるっつったこの変態シスコンが」

ガバッと立ち上がって額を擦り付けつつメンチ切る龍太郎。

「あぁん?死にそうなんだろ?無理してっと優しくトドメ刺すぞゴルァ」

「トドメ刺す時点で優しくねぇんだよ、遡雫にチクんぞヤン男」

「てめぇこそまた喧嘩吹っ掛けてきたって小夜にチクってやろうか?おめぇ小夜には弱ぇもんな?」

「小夜は関係ねぇだろ、あ?」

「番外編でカッコつけて小夜にいいとこ見せてんじゃねぇぞフルボッコが」

「さりげなく番外編の宣伝してんじゃねぇぞヤン男てめっ」

…いや…有り難うございます…。

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