ハーレム ブラッド
「メンタルケア?」


「吸血鬼も我々みたいな共存を望む者だけではないのが現実だ。


吸血鬼は人間よりも力があるからね…


人間に攻撃をしたりする。

そうすると人間は精神的にも参ってしまう…


だからと言って吸血鬼を知らない人間の医者はその話を聞いても妄想にしか聞こえないだろう?」


榊パパが言う。


「つまり、吸血鬼に関与して心に傷を負った人へのメンタルケア?」

幸大が言う。


「ああ。

もちろんそれだけじゃない。

逆もある。


吸血鬼であると言うことを他人に話して理解を得られなければ…


わかるかい?」


「確かに…化け物と考えると迫害しますね…」

幸大が言う。



「むしろ、君みたいに理解できる方が珍しい。


もちろん、私の妻も理解はしているがそれは我々の間に愛があったからこそ…正直に話して理解してもらえたのだ。


会っていきなり吸血鬼と言われて怖がらない方が不思議だよ…」


榊パパが言う。


「まぁ…能力面では普通の人間というよりも化け物に近いですから。」


「その能力は本当に…我々のためにあるような能力というわけか…


理解するきっかけさえも与えてくれたのだからな…」
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