ハーレム ブラッド
「これはお前が静かにしたから外した。

つまりお前が俺の要求を飲んだから、俺もお前の要求を飲んだ。



また騒ぎ立てるなら拘束するが?」


「ちっ…!

なんなんだよ、お前は!!」


「人間だ。


さて…次の要求だ。」


「なんだよ!?」


「少し話をしようぜ?

そっちの毛布も…だ。」


毛布が左右によじれる。


「拒否…か?」

毛布が縦に動く。


「近くに来ないか?」

毛布が左右によじれる。


「人間なんだが…」

左右によじれる。


「顔を見せるくらいは…」


毛布が左右によじれる。


「はぁ…

名前は?」

左右によじれる。



「吸血鬼…お前の名前は?」


「言ったら外すか?」


「会話だっつーの。

会話が終わったらな。」


「…。」

「じゃあ…拘束具は外れることは二度とない。」


「マリアだ!

吸血鬼を脅しやがって!


拘束具が外れたら殺してやる!!」


「ひっ…!?」

毛布から小さな悲鳴。


「怖がらすなよ…」


幸大が言う。


「うるさい!!」


「なぁ…マリア。」

「気安く呼ぶな!!」


「お前は一体何があって…ここにいるんだ?」


「…。

話すもんか!」

「…。

そうか。」
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