ハーレム ブラッド

カチャンッ！


マリアの拘束具が全て外れた。


毛布は壁まで一気に下がろうとする。


「あ、待てよ！」

マリアが言う。


ガッ…

ドタンッ！


毛布を踏んでコケる。


「おい、大丈夫か？」

幸大が毛布を引っ張ると少女が幸大と目を合わす。


「あ…」

少女が幸大の毛布へ手を伸ばした瞬間。


バッ！

マリアが毛布を奪う。


「か…返して…」


泣きそうな顔で見る。


「私が顔を見せてんだからお前も毛布くらいとれよ…」

マリアが小さく言う。

「返して…ください…」

目に涙がたまる。


「うっ…

そんな目で見んなよ！


お前もなんか言ってやれ！」


マリアが幸大に言う。


「…。

可愛いな…」

「は？

おい、何言って…」

バッ！


少女はマリアから毛布を奪って壁まで走り毛布で姿を隠す。


「あ…

ったく…


なんだよ…せっかく…

あ、私が仲良くしてやろうと思ったのに…」



「…。

なぁ…せっかく可愛いのになんで顔を隠すんだよ？」

幸大が言うと毛布がごそごそとうごめく。


「お前はナンパしてんのかよ！」

マリアが言う。