ハーレム ブラッド
「何すんだよ…

バカ…

やめろよ…」


マリアがだんだん涙声になる。


「なぁ…抱き締められたことはあるか?」

「ねぇっての…」


マリアが言う。

「そうか…

きっと頭を撫でられたこともなかったんだろ?」

「…。」

「愛情をもらったこともないから…か。」

「…。」

「声を出して泣いてもいいんだぞ?」


「泣いてねぇよ!!

バーカ…」


「んな声で言われても説得力がねぇよ…」

「うっさい…」

「自慢じゃないが…吸血鬼に愛情を注ぐのには少しは自信がある。」

「スケコマシが…」

「どこで覚えたんだよ…


つーか、4人の吸血鬼にはあまり愛情を注いだ記憶はない。


だからその4人分の愛情をお前に今だけ与えてやる。」


「偉そうに言うな…」
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