ハーレム ブラッド
「榊さんが右側なら…」


「俺から見たら左側だがな。」

「私はこっちにしようかなぁ?


もう、抵抗しないの?」

「抵抗したらやめてくれるのか?」


「痛くしちゃうかも…

まぁ…痛いのが好みなら抵抗しても良いよ?」

「そんな趣味はない。」

「大丈夫。

大人しくしてきれるなら…少しくらいはサービスしてあ・げ・る。」

「マジか?」

「うん。」

クーニャが首筋に近づくがまだ八重歯も爪も鋭くはなっていない。


ぺろっ。

「うぉっ!?」

首筋をなめられた。

「注射の前にもアルコールを塗るのと一緒だよ?」

ぺろぺろ…

「いや…その、」

「動かないで…

はむっ…」

人間仕様の歯での甘噛み。

「いや…おい…いい加減に…」


「じゃあ…そろそろいただきまーす。」

八重歯が鋭くなる。

首筋に刺さる瞬間。


ガゴォンッ!



投げられた机がクーニャにクリーンヒット。

「いったーい!

誰?」

吹き飛んだクーニャが立ち上がる。

「山下さんが教室で不埒なことをしようとしてたから、つい。」


姫野がそこにはいた。

「つい、って…

普通は机を投げるかなぁ?」


「そもそも不埒って…お前も似たようなことをしただろ…」


「幸大君も…抵抗くらいしたらどうなの?

私の時みたいに。」

「お前がアレを使うなって言ったんだろ?」
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