ハーレム ブラッド
夕方


「さて…私は夕食の買い物をしてきます。」

咲子が言う。

「あれ?

昨日、一緒に行っただろ?」

幸大が言う。


「…。

ふぅ…

余計な手間をかけさせる方々がいますから。」

咲子が姫野とクーニャを見つめる。


「おい…何をした?」


幸大が言う。

「…。」
「…。」

二人が目線を逸らす。

「先生は何か知ってますか?」

幸大が言う。

「あの…

今朝、榊さんと山下さんからこのメールが…」


桂木がメールを見せる。



《From 榊姫野

件名 無題


本文

今日は幸大の所に全員で泊まる。

着替えなど用意、持参すること。》



「そして山下さんからは…」


画面のメールが変わる。


《From 山下クーニャ


件名 パジャマパーティーだぉ

本文


今日ゎ幸大君の家でパジャマパーティー

準備してきてね〜》



「それで…その、嘘だなんて知らなくて…

あの…その、

ごめんなさい!」

桂木が頭を下げる。


「いや、先生が謝る必要は全くないですって!


むしろ、あれです!


先生がうちなんかに泊まるなんて嬉しいですよ!!


ほら、そんな顔しないでください。

ね?」

幸大が言う。


「…。

なんか子供をあやしてるみたいだな。」


マリアが言う。
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