ハーレム ブラッド
「時と場合によるわよ。

で、クーニャは幸大君に何の用?」


「榊さんには関係ないよ?

ね、幸大君?」

「悪いけど幸大の血は私のなの。」

「榊さんも手放したくないよね…


動脈から吸える人間だから。」

「まぁ…そう言うことよ。」


「だから…

俺の血はやらん!」

幸大が言う。

「幸大君に拒否権はないの…」

姫野が言う。

「榊さんは怖いよね、幸大君。


私なら優しいし、気持ちよくもさせれるよ?」


「山下さん、悪いけど幸大は私のなの。」

「幸大君は榊さんより私の方が良いよね?」



「二人の女性が俺を取り合うなんて夢のようなシチュエーションだが…

正確には吸血鬼が俺の血を取り合ってるだけなんだよな…」

「でもでもぉ〜

吸血鬼が一番最初に血を吸った人と結婚するってパターンはかなり多いよぉ?」

「山下さん…いい加減にしないと、殺すわよ?」

ギンッ!

八重歯も爪も鋭くなる。

バサッ!

翼が生える。

「う…」

クーニャが後ずさる。

「あんたはしばらく完全な吸血鬼になってから一度も血を吸ってないのよね?


私に勝てるのかしら?」


「そもそもあんだけの回復力のある吸血鬼って殺せるのか?」

幸大が言う。

「出血させるのよ…血がなくなるまで。

吸血鬼は傷は回復しても血だけはすぐには生成できないのよ。

回復しては傷つけて血を出させて回復して

その繰り返しよ。」
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