ハーレム ブラッド
「うぅ…」

マズイ…と簡単にわかってしまう表情のクーニャ。

ザッ!

姫野が間合いを詰めた。


「フッ!」


ザシュッ!

「きゃあっ!」

腕が切り裂かれ血が吹き出す。


「深く入ったわね。」

シュゥゥゥッ…

クーニャの傷が治る。

「ほら…さっさと逃げたら?」

「幸大君…助けてほしいなぁ〜。」

「いや…それは…」


ドシュッ!

「が…がはっ!」

クーニャの腹に姫野の腕が貫通した。


「いつまでもふざけてるから…こうなるのよ?」


ドパッ!

血が大量に吹き出した。

シュゥゥゥッ…

傷が治る。

「うぅ…」

「逃げれないなら…

逃がしてあげるわ…

どうせ…ギリギリまで血が減ってるし…この高さから落ちたら…ちょうど血もなくなってうまい具合に死ねるわ…よ!!」


ドゥッ!


姫野がクーニャを蹴り飛ばした。


ガシャァンッ!

教室の窓が割れ、クーニャは外へ。

窓ガラスによりさらに切り傷がふえた、がすぐに治る。

「さすがに人殺しはマズイ!」


幸大が窓を開け、落下するクーニャに手を向けた。


「硬度は鉄。

一部は柔らかく…

形状は細い紐…


ブラッドワイヤー!」


シュルルルッ!

ガシッ!



クーニャの体に鉄血のワイヤーが絡まり落下を防いだ。

「戻れ。」


ズァーッ!


血液へと戻りつつクーニャを引き上げた。
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