ハーレム ブラッド

「わ、私は！」

沙羅が震えながら言う。

「私は！

幸大さんや、皆さんを傷つけるような人の仲間にはなりたくないんです!!」

バシィンッ！

「きゃぁっ！」

沙羅が平手打ちをされた。


じゃらっ…

沙羅は再び鎖で天井から吊るされる。



「さて…咲子と言ったね。

君が我々の仲間にならないなら彼らは殺そう。

君は首を縦に振るしかないのだ。

わかるね？」


「…。

その代わり…彼らの安全を保証してください。」

「ああ…良いとも。


君たちは咲子君に感謝しなさい。

彼女が高貴な蒼月の眼の吸血鬼だったからこそ君たちは生きて帰れるのだからな!!」



「…。

幸大…。」

姫野が言う。

「幸大君…」

クーニャが言う。

「無駄だ。

君たちが頑張ろうとも50人の吸血鬼に５人の吸血鬼と２人の人間では勝てない。

せっかく助かるんだ。

無駄な抵抗はよしたまえ。」



男性が言う。

「だったら…最後に。

咲子とキスをしたいが、良いか？」

幸大が言う。

「ん？

まぁ、良いだろう。

ただし、吸血行為をすれば皆殺しだ。

良いな？」

男性が言う。


「とりあえず、鎖をほどいてくれよ。

このままキスなんて無粋だ。」

幸大が言うと鎖を外された。


「咲子…」

「幸大さん…こんな時にキスなど…


んむっ…

ん…」


幸大が咲子の唇を奪う。


長いキスだった。