ハーレム ブラッド

「や、やめたまえ…


君たちのようなか弱い女の子が物騒なことを言うものじゃ…」


「高貴な蒼月の眼の吸血鬼…でしたよね？」

咲子が言う。


「あ、あなたは私たちと同じ蒼月の眼の吸血鬼よね？

同志を見捨てることをするはずないわよね？」


「あなたの言う通り私は蒼月の眼の吸血鬼です。


残虐で冷酷な…

この意味、わかりますよね？」

蒼月の眼の咲子が睨む。


「あ、あなたは翡翠の眼の吸血鬼！

我々を助けてくれますよね？」


「え？」

気絶した幸大を解放している桂木と沙羅がマリアの両親を見る。



「頼む！

彼らを説得してくれ!!」



「あの…確かに、私は…そう言うのを好みません。

だからと言って悪を許すような強さもないんです。


もし、私に判断を委ねられたならきっと…私はあなたたちを解放します。

でも…許すことはできないと思います。」

「許さなくてもいい!!

だから助けてくれ！」

「あなたたちをどうするかは私に委ねられたわけではないですから。

そうだよね？」

桂木が幸大の頭を撫でながら言う。


「あ…あの!!


マリアちゃんにちゃんと謝ってください！


あなたたちのせいでマリアちゃんは前は人間も吸血鬼も嫌いで…

いっぱい傷ついて…

マリアちゃんに謝ってください！」

沙羅が言う。