ハーレム ブラッド

三時限目が終わったようです。


「幸大君〜…」

教室にやって来た桂木先生の涙目が幸大さんを見つめています。


「…。

桂木先生…どうしました？」


幸大さんも仕方がないといった表情です。

幸大さんは桂木先生を優衣さんと呼んでますが学校では桂木先生と呼んでます。


まぁ…当然ですね。



しばらくして幸大さんはプリントを抱えて戻ってきました。




昼休みになりました。


「さて…。」

幸大さんが屋上に向かいます。


屋上には鍵が掛けられていますが…


ガチャッ…


幸大さんは自分の能力で鍵を作ってしまいます。


「咲子。」


「はい。」

「今日はいつもより来るのが早かったな。

いつもは昼休みに合わせて来るのに。」

「今日はスペシャルなので。」

「スペシャル？」

「気分は主人公なんです。」


「ヤッホー!!」

クーニャさんがやって来ました。

「もっと静かにしなさいよ。

教師に見つかったら面倒なんだから。」

姫野さんも一緒ですか。


せっかく幸大さんと二人きりだったのですが…


「お待たせしました。」

「腹減った…」


沙羅さんにマリアさん。


「もう皆、揃ってたの？

遅れてごめんなさい。」

桂木先生。

「じゃあ、昼飯でも食べるか。」


昼食時に揃う幸大さんとそのハーレムの私たちですが…幸大さんは私たちの…吸血鬼の全てを受け入れてくれます。

だから、私たちは全力で幸大さんを好きになれます。