ハーレム ブラッド
アパート


「…。

アパート?」

幸大が目を覚ます。


「幸大さん…起きましたか?」

咲子が言う。


「お前ら…」


そこには姫野、クーニャ、桂木、沙羅、マリアもいた。


「幸大君がいきなり気絶したから心配で皆を呼んだの。」

桂木が言う。

「優衣さん…アパートまで運んでくれてありがとうございます。」

「何で気絶したんですか?」

咲子が言う。

「…。

血液を減らして貧血を起こした。」


「何があったかは先生から聞いたけど…大丈夫なの?」

クーニャが言う。

「今は…な。」

「父さんから聞いたわ。

幸大が今日、相談した内容について。

皆にもすでに話したわ。」

姫野が言う。


「…。」

「幸大さん…無茶はしないでください。」

沙羅が泣きそうな顔で言う。

「我慢は体に毒だぞ?」

マリアが言う。

「それにしても…

知らない奴とキスしようとするとはな…


優衣さんがいなきゃ、危なかった。」

幸大が言う。


「多分、黄昏の眼の吸血鬼のせいだよ。」

クーニャが言う。

「…。」

「幸大君…

黄昏の眼の吸血鬼の瞳を不用意に見つめたらダメだよ?

血は吸われるし、骨抜きにされちゃうし。」

クーニャが優しく笑いながら言う。
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