ハーレム ブラッド
「それにしても…事態は深刻ね。


前までは笑っていられたわ。

でも、黄昏の眼の吸血鬼の力を抜きにしても幸大の精神力が弱くなってた。


桂木先生を襲いかけるし…挙げ句…

気絶しないと…意識を絶たなければ自分を抑えれなくなってる。


はっきり言ってこのまま進行したら外を出歩くのも禁止ね。」


姫野が言う。

「なんとかならないんですか?」

沙羅が言う。


「幸大君が私たちと男女の関係になるのが一番なんだけどなぁ〜。」

クーニャが言う。

「それは控えたい。」

幸大が言う。


「後は…原因を徐々に取り除くことね。」

姫野が言う。

「原因って何ですか?」

沙羅が言う。


「翡翠の眼の吸血鬼である桂木先生と沙羅さんをなるべく幸大さんに近づけないこと。

翡翠の眼の吸血鬼が出すフェロモン的な作用は幸大さんの自制心を弱め本能的にさせますから。


ですから、吸血行為も避けるべきかと。」

咲子が言う。

「酷い言い方かも知れないけど…幸大が今みたいな状態になったのもそれが大きな要因ね。」

姫野が言う。

「それから、クーニャさん。

貴女も吸血鬼の状態で幸大さんの眼を見ないことです。


一応の安全策です。」

咲子が言う。

「む〜。

仕方ないなぁ…。」

クーニャが口を尖らせて言う。
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