ハーレム ブラッド
「死なないだろう?


チェックメイトはあくまで『詰み』。


本当の負けはどちらかのキングが倒れて…倒されて初めて決まる。」


幸大を殴るために突き出された拳に幸大が自分の拳を突き出す。


「ウォーターカッターはマッハ3でダイヤモンドを削る。

俺にどのくらいの速度で血液を打ち出せるかはわからないが…


この腕一本を犠牲にしたら…お前は確実に死ぬ。」






「幸大さん…何を?」

沙羅が言う。

「お祖父ちゃんにも拳をおいて何かしようとしてた時があったけど…結局は見なかったし…」

優衣が言う。




「セットアップ。」


ズァーッ!

幸大の右手を鉄血が包む。


「終わりだ!!


ブラッディ・デリート!」


ドッ…パァンッ!


バシュゥゥゥゥゥッ!!


一瞬の爆発音…そして幸大の右手から放たれた鮮血の放射は怪物の足だけを残した。


その放射の軌跡の先端は肉眼では確認できないほどの上空にある。



「うぁぁぁぁぁぁ!


ぐぁ…ぐっ…うぁぁぁぁぁぁ!!」


幸大が右腕を押さえてのたうち回る。


バシャッ…

「鎖が血に戻ったぞ!?」

マリアが言う。


「早く幸大君を助けないと!!」


クーニャが言う。
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