ハーレム ブラッド
「幸大君〜。」

笑いながら白い着物と三角の布をつけた優衣が近づいた。

「それは?

幽霊ですか?」

「うん。

皆が作り物のお墓の前で泣くだけで良いって。」

優衣が言う。

「可愛い幽霊ですね。」

「そ、そう!?」

優衣が顔を真っ赤にする。

「先生にならとり憑かれても良いかも…

むしろとり憑いてほしいくらいに可愛い幽霊です!」

「じ、じゃあ…えい!」


優衣が抱きつく。

「先生…学校で何やってんのよ…」


姫野が言う。

「そ、その…

とり憑いてみました…」


優衣が申し訳なさそうに言う。


「とり憑くんじゃなくて抱きついてるじゃん…」

クーニャが言う。

「うう…

ごめんなさい…」


「可愛いから許す。」

幸大が言う。


クラスの皆が幸大たちをじーっと見ていた。
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