ハーレム ブラッド
「こんなのはどうだ?」

マリアが更衣室のカーテンを開けた。


「熊か?」

幸大が言う。

マリアが着ているのはキグルミタイプのパジャマ。

「ああ。

この頭の部分が良いな。」

マリアが言う。

「確かに可愛いし…ふわふわで暖かそうだな。」

「そうか。

でも尻尾がちょっと邪魔だな。」

マリアが言う。

「幸大さん…私は、どうですか?」

沙羅が更衣室から出てきた。

「マリア、耳。」

「おう。」


マリア経由で沙羅に感想を伝える。


「沙羅、幸大が

『パンダか…

マリアのに似て暖かそうだし…可愛いけどポケットがなくて良いのか?

それからマリアが尻尾が邪魔だって言ってたけど沙羅はどうだ?』

だってさ。」

マリアが言う。

「えっと…」

沙羅が更衣室で体育座りをする。

「尻尾は確かに邪魔かも知れないです…

あ、あれ…尻尾がプリントです。」

沙羅が指差した先にあるパジャマ。

「猫と猿か…

マリア、ほらよ。

沙羅と相談して好きな方を着てみろ。」

「ああ。」



「幸大さん…このコートはどうですか?」

咲子がコートを羽織っていた。

「黒いな…

白とかブラウンはなかったのか?」

幸大が言う。
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