ハーレム ブラッド
「ありましたが…白だと汚れたら目立ちますから。

それにブラウンは私の好みではないので。」

咲子が言う。

「だったら紺色は?

咲子は濃い青っぽいのが似合うし、汚れも目立たないだろ?」

咲子が言う。

「そうですね…探してきます。」

「パジャマは?」

「私は幸大さんが先ほど選んでくれたので良いんです。」

咲子はパジャマを即決した。

薄いピンクのフェルトに似たような生地のパジャマ。

「そう言うなら良いけど…」

「幸大さんが私が選ぶよりも先に、『咲子なら薄いピンクとかも可愛いよな』と言ってくれましたから…これ以上に欲しいパジャマはありません。」


「そうか…。」

「幸大…どうだ!!」

猿…もといマリアが言う。

「猿がびみょ〜。」

「私は、どうですか?」

「マリア、耳。」

「おう。」



「沙羅、幸大が

『良いんじゃないか?

似合ってる。』

だってさ。」

「じゃあ…その…これを…」

「マリア、耳。」

「おう。」

「『買うから脱いだらこの買い物カゴに入れて、コートとか上着を見てこい』

だってさ。」

「はい。」

沙羅が言う。

「マリアは?

キグルミタイプが良いのか?」

「ああ。

やっぱりさっきの熊が今のところベストだ。

尻尾がなぁ…」

「だったら…これはどうだ?」


「うさぎ?」

「ああ。

尻尾はプリントだし。」
< 368 / 500 >

この作品をシェア

pagetop