ハーレム ブラッド

優衣の家

「それで…断るタイミングを逃したまま…ってわけ？」

姫野が言う。

「それで…断ろうとしても会う度に…

急いでるから、とか。

話をしてくれなくて…」

沙羅が言う。

「それで…みんなに相談、ってことかにゃ？」

クーニャが言う。

「はい…。」

優衣の家にいつものメンバーが集まる。

「それよりも、これは何だ？」

幸大の口には×と書かれたマスク。

「幸大さんの一切の発言を禁止します。


良いですか？

これは幸大さんが立ち入ってはいけない沙羅さんの…いえ、私たち女性陣の問題です。

だから…黙って聞いててください。」

咲子が言う。

「…わかったよ。」


「でも…話もできないならどうしようもないと思うけど。」

優衣が言う。

「いきなりキスしようとしたり一方的に約束したりだなんて最低な奴だな。」

マリアが言う。


「ただ、頭は良いみたいね。

沙羅の性格なら間違いなく一方的に約束しても直接断ろうとするし、だから接触を避け続ければ約束した日時に現れる。

違うかしら？」

姫野が言う。

「このまま会えなかったらその約束の日時に会ってお断りしようと思います。」

沙羅が言う。