ハーレム ブラッド
「姫野…お前は吸血鬼だ。」

「幸大…あなたは人間ね。」



「お前の心の奥底に踏み込んで良いのか?

お前は永遠に俺に縛り付けられるかもしれないんだぞ?」

「ふふっ…

私は昔はけっこうSっ気のある方だと思ってたけど…幸大と出会ってからはMも悪くないなって思ったくらいよ?

あなたになら…永遠に縛り付けられてもいい。

ううん、縛り付けてほしい…ずっと…。」

「クーニャみたいなことを言うようになったな。」

幸大が笑う。

「取り合えず…他の女の名前を出すのは最低よ?」

「悪かった。」


「幸大こそ…私に、いえ、私たちに踏み込む覚悟、あるのかしら?

今までは踏み込まなかったのに…」

姫野が挑発するように鼻で笑う。


「ああ。」

「なら…あなたの覚悟、聞かせてくれるかしら?」


「俺の一生で…

お前ら吸血鬼にとっての一瞬という時間でお前らを縛り付けて…絶対に離さない。



もう…今、この瞬間から…

姫野もクーニャも咲子も優衣もマリアも…そして沙羅も。


絶対に離さない。

離れようとしたら掴んで引き寄せて、離れようとしたことを後悔するくらいに強く抱き締めてやる。」
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