ハーレム ブラッド
「女に命をかける?

女なんてのは俺にとっては道具も同然だ!!


愛?


んなもんに価値があるわけねぇだろ!!」



「これだから…わかってないなぁ〜。


ってクーニャみたいな口調になっちまったな。



女に命をかけるだけで済むなら苦労はしねぇよ。

命も時間も、それこそ愛も…

命だけじゃねぇ。

俺に関する全てを…俺の一生をかけるんだよ!


愛する女性の全てを永遠に得るために…


な、沙羅?」


「は、はい…

私はずっと…」

「何の話だよ!!

目の前でいちゃつくんじゃねぇ!!」

佐藤が言う。

「お前にはわからない話だよ…


それから、愛に価値があるわけないって言ったな。

賛成だ。」

「は?」


幸大は沙羅から離れて佐藤に近づく。


ガッ!

佐藤の胸ぐらを掴むと同時に言葉を吐き出す。


「愛に価値があってたまるか!!

価値があるってことは何かと交換できるんだよ!!

何かと換算できるんだよ!!


そんなことあってたまるか!!


愛だけは人間の命でも…永遠の時間でも交換なんかさせてたまるか!!」

幸大が叫ぶ。

「ああ…それから、お前にも価値があるが…

マイナスじゃねぇか?」

「何だと!?」

「ブラッディ・ハンター!」


ギュルルルル…


ザシュッ、ザシュッ、ザシュッ!


「ひぃぃぃぃっ!?」

「さすがにバリカンほどキレイにはならなかったか。

頭が冷えるかも知れないが風邪を引くなよ?」


「くそがぁ!

覚えていろ!!」

佐藤が走り去った。
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