ハーレム ブラッド
「ここは?」

幸大が目を覚ます。


「幸大君…起きたかい?」

榊パパの声。


「え?」

そこには十字架に磔にされている榊パパとダリシス。


「榊さんにクーニャのお祖母さん…」

幸大が言う。

「久し振りね…

そのままそこの扉を進みなさい。

クーニャたちがいるそうよ。

あなたが目を覚ましたらそう言うように言われているわ。」

ダリシスが言う。

「その前に二人を助けてから…」

「それはダメだ。」

榊パパが言う。

「え?」

「君は今、姫野たちを人質に取られている。

君が下手なことをすれば彼女たちに危険が迫るんだよ?」

榊パパが言う。

「…。

わかりました…」



扉は左右の扉をスライドさせる鉄の扉。


ガラガラガラッ…

重い音をたてながら扉を開けた。



幸大が部屋に入ると扉が閉まる。

部屋は真っ暗だ。



「ようこそ…宴へ。」


パッ!

灯りが空間を照らす。


「お前ら!」

壁に磔にされている姫野たち。

そして彼女たちに銃を向ける黒服の男たち。


「安心しろ。


君が何もしなければ彼女たちは無事に家まで送るよ。」

男が言う。


「何が目的だ!!」

幸大が怒鳴る。
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