ハーレム ブラッド
「まずは人間を支配下におくために吸血鬼と人間の共存を訴えるVAPを滅ぼし…」



『そのようなこと…

今、話さねばならぬか?』


「あ…いえ…」

『宴の準備は済ませておるのか?

良き匂いがする。

うまそうだ。』


「流石でございます。

我々さえも感知できぬ匂いを感知するとは…」

『吸血鬼とは言え、そなたらは犬ほど嗅覚には優れて居らぬだろう?


さぁ、宴をするぞ。』


「はい!!」


食事が運ばれた。

『酒はいらぬ。

この体も酒はまだ馴染まぬようだ。

それに、余はめでたい席で酔うのは好きではない。

そなたらは遠慮せずに飲め。』


「あれは完全に幸大さんではありませんね。」

咲子が言う。

「な、何で?」

優衣が言う。

「幸大さんはトマトやシソやセロリ、ナスなどと嫌いなモノがそこそこあります。

まぁ、私がお弁当に入れると残さずに食べてはくれますが…


とにかく、自分から進んで食べることはありません。」


咲子が言う。

「確かに…トマトを食べてます…」

沙羅が言う。



『ふむ…

これはうまい。

知らなかったな…余のいない時にこのような素晴らしき料理があったとはな。』
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