ハーレム ブラッド



「高そうなレストランですね。」

咲子が言う。

幸大たちは高層ビルの最上階のレストランに居た。


「幸大…お金は大丈夫なの?」

姫野が言う。


「ああ。

VAPの会長が手配してくれた。

前の怪物退治の御礼だって言ってた。」


「私、こんな高級なレストラン、初めて…」

優衣が言う。

「私もだよぉ〜。」

クーニャが不安そうに言う。


「私もマナーなんか知りません…」

沙羅が言う。

「周りの奴らにバカにされたらどうすんだ…」

マリアが言って周りを見回す。


「あれ?

誰もいないぞ?」

マリアが言う。



「本日は御客様の貸し切りでございます。」

ウェイターが言う。

「嘘…」

姫野が驚く。

「お代も先にVAPの会長より頂いておりますよ。」

ウェイターが笑う。

「VAPを知っていると言うことは…」

咲子が言いかけた。

「ここの従業員も吸血鬼です。

このビルそのものもVAPの所有物です。


そして、新しき吸血鬼の王に御会いできて光栄です。」


ウェイターが幸大に頭を下げる。

「ん?

VAPは吸血鬼の王が嫌いなんじゃ…」


「それは勘違いだよ、幸大君。」

現れたのはVAPの会長。
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