ハーレム ブラッド
「はぁ…。

だからなぁ…

詳しく言うなら、

好きだから、プレゼントしたんじゃなくて…


お前らのことが好きだから、誰にも渡したくない。

そんで、その指輪はいつか完全に俺のモノにするって言う予約の証だ。」

幸大が顔を赤くしながら言う。


「予約…したのか?

幸大が…私を?」

マリアが言う。

「まだ、だ。

お前が左手の薬指に嵌めたら予約は完了だ。



予約が完了したことを世間の儀式では婚約って言って…


予約したモノを受け取ったらそれを世間では結婚って言うんだよ。

多分、ヴァンが言いたかったのもそういうことだろ?


この予約は好きな奴としかできないんだ。」

幸大が言う。

「…。

これをしたらいつか私はお前のモノになるのか?」


「ああ。

俺がお前を受け取りに来たときにその指輪をしてたらな。

その時に指輪を外してたら…」

「言わなくていい。

言わなくても解るし…私はきっとそれを知らなくていい。」

マリアが笑う。

「その指輪をしたら…

俺以外の他の男を愛するのは禁止ってことだぞ?」


幸大が言う。

「まるで、犬の首輪みたいだな。」

マリアが言う。

「そうだな…

マリアに首輪をつけるのも悪くはないが…いや、うん。

首輪もいいな。

マリアにつけるのか…」

「幸大…顔がにやけててキモいぞ。」

マリアが言う。
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