ハーレム ブラッド
「…。」

3人がテストをやってる間、幸大は自分の掌を見つめる。

「どうかしたんですか?」

咲子が言う。

「いや…

実はな、その過去のテストを受け取る時に相手の手から落ちたプリントを地面に落ちる前に拾ったんだ。


自分でも驚くくらいに素早く体が動いた。

何でかな…と思ってな。」

『そなたが吸血鬼だからだ。』

ヴァンが言う。

「まぁ…そうなんだけど…

人間の状態って言うか…特に吸血鬼状態にならなくてもあれだけ動けるのか?

姫野たちは吸血鬼になったら確かに動きはスゴいけど人間の状態だと普通より運動神経が良い程度だから…」

『理由は二つだ。

そなたの能力で常に血液が満タンであれば、人間の状態でもかなりの力が使える。


それから吸血鬼の王の血が完璧にそなたに馴染んだ。

吸血鬼の王は吸血鬼よりも基礎能力が遥かに高い。』

ヴァンが言う。

「吸血鬼の王の血が馴染むと何かあるのか?」

幸大が言う。

『血液型がなくなる。』

「え?」

『吸血鬼の王は他人に輸血はできないが…

どの血液型からでも吸血できる。』

ヴァンが言う。

「確か、吸血鬼の吸血は人間の輸血と同じで血液型が一緒だとかO型じゃないと吸ったら大変な眼にあうんだろ?」

幸大が言う。
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