ハーレム ブラッド
「実は…近年、吸血鬼の数は減りつつあります。


去年の吸血鬼の死者は3000万人。


新たに成人した吸血鬼及び新たに人間から吸血鬼になった人数は6万人。」

「そんなに吸血鬼っていっぱい居んのか?

しかも…不老なのに死ぬ奴も多いな…」

幸大が言う。

「死者の理由は…

永く生きるのに疲れた

吸血をしなかった、できなかった

殺人


です。


吸血をしなかった、できなかったは…人間から血を吸うのは気が退ける…

人間を愛したがその人間が亡くなったので同じく血を吸わずに死んだ。


そういう理由なんです。

あとは殺人はその言葉通り…と言っても人ではなく吸血鬼が死んだという話ですが。」

「で?

俺を誘拐した理由でもあるのか、それは?」

幸大が言う。

「はい。

まずは殺人ですが…あなたも以前にも何回か吸血鬼と戦っていますね?

殺してはいませんが。

そういう風に吸血鬼が争うのを止めるには絶対的な力を持った吸血鬼の王という抑止力が必要です。

そして、人間から血を吸うのは気が退けると言う者たちに王が宣言することで動く人々もいます!!


人間という存在が大きくなることで吸血鬼は人間に対する優位性を忘れて絶滅の一途を辿り始めている…


だから、吸血鬼の王であるあなた様のお力を貸していただきたい!!」
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