ハーレム ブラッド
「どうかしたんですか?」

咲子が言う。


「確か…山下は妹の血を吸ったって言ったよな?」

幸大が言う。

「山下って誰ですか?」

咲子が言う。

「私のみょーじ。

言わなかった?



で、幸大君は私が妹の血を吸ったら何かあるの?」

「咲子が言ってた循環がどうとか言う機能が発達する前に吸血鬼になったりって…」

「ああ、それなら問題ないですよ。

先ほどお風呂場でも話しましたけど。」

「え?」

「吸血鬼にはハーフやクォーターとかは関係ないんです。

なぜならハーフでもクォーターでも吸血鬼の成人を迎えれば純度100%の吸血鬼になりますから。


重要なのは、両親が吸血鬼か片方だけが吸血鬼か…


という話です。」

咲子が言う。


「私やクーニャみたいに片方は人間、片方は吸血鬼の親なら…

私が生まれた瞬間は純度100%の人間で、そのあと成人して純度100%の吸血鬼になるのよ。」

姫野が言う。


「つまり、リラから血を吸うのは幸大君から血を吸うのとかわらないんだよぉ?」


「ただ、私は両親が吸血鬼なので生まれた瞬間から純度100%の吸血鬼です。

ただ成長率が80%くらいでしたが…


つまり未発達の純度100%の吸血鬼から血を吸った場合と言うのが私の事例です。」
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