ハーレム ブラッド
「早くしろよ!!」

幸大たちの居る路地の奥からの怒声。


「路地の奥は空き地みたいです。

不良らしき人たちと…」


咲子が黙る。

「どうした?」


「山下さんと男性が脅されてます。」

「…。

ちょっと行って…」


ガシッ!

咲子が幸大の腕を掴む。

「二度と…お二人に関わらないって言いましたよね?」

咲子が言う。

「…。」

「お二人もあなたと関わらないって…


それに山下さんは吸血鬼です。

いざとなれば…」

「貧血を起こすほどだ…

無理には戦えない。


それに…

もし、山下じゃなくて見たことのない奴でも、俺に助ける力があったら助けに行くさ。」


「…。

甘いですね。」




空き地


男性が土下座をした。

「ははは!

彼女の前でカッコ悪いな!!」


「どうか、見逃してください!」

「この女は置いていけ。」


「そんな!!」


「それとも、彼女が悲惨な目にあったあと、お前も地獄を味わうか?」

「ひっ!?」

「ほら、さっさと決めろよ!」




「ブラッドワイヤー。」

シュルルル…

「何だ!?」

シュルルル…


不良たちに鉄血のワイヤーが絡まり動けなくなった。


キュッ。

ワイヤーが首に絡まり…不良たちを気絶させると液体になりその場に流れた。
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