ハーレム ブラッド
翌日


学校


「あれ?

お前、ストラップなんか付けてたか?」

行正が言う。

「ん?

ああ、これは、ほら。」


「プリクラ?

お、飯島さんとのツーショットか!」

「ああ。

でもプリクラの操作なんて咲子も俺も知らないからさ…

シンプルになったけどな。」


「いや、シンプルなのも良いぜ?」



「あの…

誰か、御手伝いを…」

教室のドアから覗く桂木。


一斉に視線を逸らす生徒。


「う〜…」

涙目になりながら教室を見渡す桂木。


「あ…!」

「うっ…」

桂木と幸大の視線がぶつかった瞬間、花が開花するが如く…まるで救世主を見つけたが如く…

希望に溢れた笑顔になった。



「えっと…

何を手伝えば良いんですか?」


「まずはプリントをコピーして運ぶんだけど…量が多くて…」


「わかりました。」





印刷室


「ホントにごめんなさい。

手伝わせちゃって…」


「いえ…

俺たち生徒にも関係ある資料みたいですし。」


「でも…、いざって時は岡田君に頼りっぱなしで…」


「先生も生徒を指名すればさすがに誰も断りませんよ?」


「でも…無理矢理やらせたら怒ったりしそうで…」
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