ハーレム ブラッド
「まぁ、たまになら誰も断りませんよ。」

「でも…結構先生方から頼まれることが多いから…


でも…私は新任だし、そもそも性格的にも断れないの…


お友だちからもお人好しだの甘いだの…

果ては、将来は男に騙されて泣き寝入りするタイプだ…って。」

「…。」


「あ…

ごめんなさい。

愚痴なんか言っちゃって…」


「いや、そんな…」

「何かダメダメよね…私。

教師に向いてないのかな…」



「えーと、向き不向きはわからないですけど、自信を持つのが一番ですよ。」

「ごめんなさい…

生徒に気を使わせるなんて…」


「…それですよ。

そこをごめんなさいじゃなくてありがとうに変えましょう。」


「え?」

「いや、その…

謝られるくらいなら感謝の方が良いかなって。


先生はそう思わないですか?」


「う、ううん。

そうよね…

謝るんじゃなくて感謝。

ありがとう、岡田君。」

「いえ…」

「これで終わり。

運ぶの手伝ってね。」

「まぁ、そのためにいますから。」



会議室


「ふぅ…」

幸大が机に置く。


「それで…ね、岡田君。」


「はい?」

「実は、この資料をホチキスでまとめて冊子にするの…」
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