ハーレム ブラッド
放課後



「手伝わせちゃってホントにごめ…」

「先生。

感謝の心が大切ですよ?」


「あ…

その…手伝ってくれてありがとう。」

「いえ。

暇ですから。」

「岡田君は悩みとかはないの?」


「え?」


「ほら、さっきは愚痴なんか言っちゃって…それで…アドバイスをくれたから…


私も岡田君の力になりたいな…って。」




「…。」

「あ…無いなら無理に言わなくても…」


「いえ…

その…何て言うか…


自分のしてることが正しいかわからないんです。」



「…。

いきなりヘビーな相談で答えに困るわね…」

「すみません。」

「もっと分かりやすく話してくれない?」



「えーとですね。

例えば、農家がいるとします。


そこに3人の人が食料がないから欲しいって言ってきたので農家はあげました。


農家は食料をたくさん持ってて、底が尽きることはないので…3人が飢え死にしそうになるたびあげてました。



そうやって飢え死にしかける度に食料を渡すのは正しいことなんですか?」


「…。

その食料はあげたくて、あげてるの?」


「半分はそうです。

ただ、半分は死んだらきっと罪悪感が残るからだと思います。


その農家はいつも次からは食料をあげないって言うんですけど…

いざ、その3人が飢え死にしそうになるとあげてしまうんです。」
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