剣と魔法と時々笑い。
「・・・・・・」
「神子様、入らないのですか?」
「・・・・・・ホントにここなの?」
「はい、ここが我が神の神殿です」
「・・・ギャグ?」
「え?」
「いや、なんでもない・・・・・・」
何だろう、この脱力感
神様はどんなとこに要るのかなぁ!とか、一番最初に見えるもの何かなぁ!とかわくわくしながら考えてたのに・・・
「着きました」って最初に見せられたのは、純和風なお屋敷
超、ミスマッチ!
しかも、ここに神様が要るとか、おかしいと思う
想像出来ない
「神様ー、ただ今帰りましたよー!」
何だそのフレンドリーな感じ!?
私はシルフィに目を向けたまま、固まってしまった
「どうしました?」
私の視線に気付いたシルフィが振り返り問い掛けてくる
どうしました?じゃねぇよ!
「・・・・・・」
「神子様?」
なんだろう
キョトンとした顔で見られてるからかな?
驚いてる私が馬鹿みたいだわ・・・
「・・・なんでもない。気に「くぁーいとーー!」ぐほぉっ!?」
しないでと続くはずだった言葉が途切れ、体に衝撃が走る
ダッダッダと走ってきた誰かに、突進されたのだ
「な、だ「カイトォー!!良く来たなぁ、父様は嬉しいぞぉ!!!!!!!!!!!!」い゛っ、痛っ痛い!イタタタタタタッ」
誰、の言葉も遮られ、馬鹿力で抱きしめられる
骨という骨から悲鳴が聞こえる
私、このままじゃ死ぬ!!
「離せ、コノヤロォーー!!!!!」
ふんがぁ!と女とは自分でも思えない声を出し、私に回してある謎人物の腕を外し正拳突きを噛ます
ついでに、今さらだがシルフィの後に隠れた
「「・・・・・・」」
私がジーっと変態を見つめる(睨むとも云う)中、シルフィは呆れた様な顔をして見下ろしている
「・・・・・・もうっ、つれないなぁ・・・」
そんな中、件の人物は、ムクリと起き上がり、突きが当たった場所を摩りながらこちらを見上げ、
「お帰りなさい。そんでもってはじめましてカイト。神様ことカイトの父様だよ」
「・・・・・・ぇ、えぇぇぇえええ!!!?」
満面の笑みで告げられた言葉に、叫ぶしかなかった