十字架に鎖を
第一章



「琉様、娘の珠妃です。」


そう言って、一人の女の子が僕の前に引き出される。

「珠妃、琉様よ。」


そう言われて彼女は首を傾げる。


「りゅう…さ、ま?」


きょとんとした顔で僕を見上げる彼女を、お人形みたいでかわいいと思った。



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