十字架に鎖を



すんなりと、珠妃はやって来た。


それが嬉しくて、同時に悲しかった。


珠妃は俺がいる以上、自由になれない。


ごめん、と心の中だけで呟いて、唇を首筋に寄せる。


もう慣れたのか、珠妃は動じない。



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