十字架に鎖を



珠妃ちゃんはまさに、僕のところに来る途中だった。


「私は琉と帰るから。」


珠妃ちゃんは無邪気な笑顔でそう言った。


僕は心から嬉しくなった。


それと同時に、そこまで珠妃ちゃんを縛っていることにちくりと胸が傷んだ。



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