十字架に鎖を



「…梨裕ちゃん帰ろ。」


でも、珠妃ちゃんは泣かなかったし、僕に背を向けて女の子たちのところに行ってしまった。


「なーんだ、つまんないの。」


男子はそう呟いてゲームの話を始める。


僕だけが、動けずに珠妃ちゃんを見ていた。



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