十字架に鎖を



「お母さんが、一緒にいなくてもいいけど“餌”なんだからちゃんと会いに行きなさいって。」


珠妃は教室のときと同じように、困ったような顔をして言った。


僕たちの関係は、まだ繋がっていた。


吸血鬼の僕が、珠妃を縛り付けるという形で。



< 30 / 125 >

この作品をシェア

pagetop