十字架に鎖を



「じゃあ、私帰るね。明日…朝先に行くから。」


そう言い残して、珠妃は僕を見ずに部屋を出ていった。


「…っ。」


体の渇きは、まだ少し残っている。


まだ、僕はこの渇きがなんなのか知らない。



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