シンクロニシティー
初めての感覚に、逃げたくなった。
「シュウ……怖い……」
細くて、今にも消えそうな声で訴えると、
「大丈夫。コト、すごく綺麗……。愛してる」
囁くように言って、シュウは私の半身をぎゅうときつく抱き締めた。
「お……おかしい……。わたし、の、あたっま……」
「おかしく……ないよ? コトは、良くない……かな?」
乱れた呼吸にのせて、シュウが途切れ途切れに聞く。
「いい……いいよ」
「コト、もう何も考えなくていい。一緒に――
一緒に堕ちよう」
薄く目を開ければ、細く広がったぼんやり滲んだ視界に、シュウの顔だけが映った。
シュウは、苦しそうに眉根を寄せて――
泣いていた。