シンクロニシティー
「コト、警察。警察に、電話」

か細い声でシュウが言う。


「警察? 違う、違うでしょ? 救急車でしょ?」

視線をシュウの顔にやれば、シュウは首を小さく左右に振る。



「どうして……」


「コト、警察に電話して、コトが見たままを話して。僕は神崎に刺された。そうでしょ?」


「嫌だよ、まず救急車だよ。警察はそれから……」


「神崎を逃がしたらダメだ。コト、早く、警察」


「何言ってんの? シュウ。そんなことより、シュウの方が大事じゃん」


「コト、僕のことはいいんだ。コトを抱いたあの日、この先何があっても、全てを受け入れるって決めた。覚悟は出来てた。だから……いいんだ」



わからない。


頭が混乱して。

混乱しすぎてショートして、真っ白になってしまった。


わかんないよ、シュウ……。


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