シンクロニシティー
「三日でいい。
三日だけ、君の時間を僕にください」
縋るような彼の瞳に、何故だか胸が締め付けられる。
「どうして……」
それ以上言葉が繋げられなかった。
わからない、わからない。
全然わからない。
「わからない」
彼がポツリと呟いた。
私の頭の中を覗かれたのかと思って、ビクンと心臓が跳ね上がった。
けれども彼は、長い睫を落として目を伏せると、
「わからないけど、
君と一緒にいたい」
言いながら再び視線を上げて、私を真っ直ぐ見詰めた。
私はここに居てはいけない気がする。
けれど、彼を悲しませてもいけないような。
そして何より、私自身が、彼と一緒に居たいと、そんな儚い夢のような願望を持ってしまった。
「三日……だけなら」
唇が勝手に動き、喉も勝手に鳴った。
言い訳ではない、本当だ。
常にふて腐れていて捻くれ者の私が、彼の前では何故かお利口さんのイエスマンで。
そして――
いつの間にか私は、
彼の胸に抱かれていた。