シンクロニシティー
「そのシモネタ、セクハラレベルだからね、気を付けてよ?
私は別に平気だけど」
文句を言えば、「僕だって男だよ?」と。
薄っすら微笑んでシュウも身を起こした。
こんな風に並んで座って顔だけ向き合わせていると、視線はシュウの方が少しだけ高い。
背の高さはあんなにも――多分15センチぐらい――違うのに、少しだけって、何だか屈辱的だけど、二人の視線が真っ直ぐ繋がっている感じが嬉しい。
「ん?」
何かが腑に落ちず、小首を傾げた。
「何?」
シュウの頭も私につられたようにほんの少し傾く。
ふわふわした栗色の髪が微かに揺れた。