シンクロニシティー


「何? ほんと、何?
 何かあった?」


 何故だかわからないけれど、どうしようもなく不安になった。


 シュウは昨日からずっと笑っていた。
 ずっと私の傍に居てくれて、それで私は幸せで……それで……


「あのさ、コト。昨日は僕、三日って言ったけど――」


 そっか、この幸せは永遠じゃないんだ。
 ずっと続くような気がしていた、そんなバカみたいな勘違いをしていた。


 期待したら駄目……わかっていたはずなのに。
 今までだって、浅はかな期待をしては何度も裏切られ、その度に傷付き、自分を壊してきたのに。



 私は、学習能力のない下等動物だ。


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