僕と剣道部と奇妙な儀式
吉村の棒状の物は熱湯で完全に無くなっていた。

「俺は、吉村の太刀筋でこれを、判断していた。

とりあえず、しばらくは、いい剣道が出来るはずだ。」

多田は胸を張って言った。
望月は下を向いていた。

「今回は、少ない皆優秀だ。あと一人だ。竹中立て。」

下を向いていた望月がはっと顔をあげた。

「ああのう~。」

望月は、どもりながら多田に何か言おうとした。

多田は、それを、無視して望月にやれと言った。

今度は、最初から望月が行うらしい。

望月は、多田に何度も目を向けながら首を振った。

仕方なさそうに竹中の脇腹を軽く突いた。

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