僕と剣道部と奇妙な儀式
望月の逆襲
竹中は、望月に掴みかかった。望月は軽く多田の脇腹を突いた。

多田がゆっくり倒れた。

「あの～実は一番問題がここここの人なの。
本当は、三年生はやらないんだけどね。
こここの人が居たら負けちゃう。
負けてもいいかなってぼ僕は、思ってたんだけどね。

二年生の時にこの人前の主将に裏金渡してこの儀式逃れてんの。
やっぱりそういうのはマズイよね。」

望月はそう言いながら、多田の頭を軽く二度竹刀で突いた。
ブシュと音がした。多田の耳から黒い液体が出た。

真っ黒な棒状の物がさっきとはまるで違う速さで出て来た。
どんどん伸びて行く。
半分液状になっていて道場の床を真っ黒な液体が流れた。

そばに居た僕は、あまりの汚臭に吐きそうになった。

二年生の原田は、その場にうずくまって吐いた。

三年生は道場の隅に逃げた。

何人かは、吐いていた。

< 9 / 11 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop