僕の君が
side唯
赤い夕日のなかで私たちはキスをした。
唇が触れて
少し時間がたって、
そうしてゆっくりと、なごりおしそうに離れていって。
閉じていた目を開けると
てれくさそうにわらう健ちゃんいたわけで。
私は“幸せ”に触れていたことを実感した。
彼は私の幸せそのもの。
私は離れた唇が寂しくて
もういちどぎゅって抱き締めて
彼の耳元まで背伸びをして
「あいしてる」ってささやいた。
そしたら彼がさっきより強く
抱き締めてくれて…
力が抜けるくらいの幸せを感じた……