僕の君が
土曜日
あたしはゲームセンターにいた。
ユーホーキャッチャーのなかにいた
健ちゃんが好きなアニメのキャラを見て
つい食いついてしまった。
はっとしたように一緒に来ているクラスメイトの人を見ると
わらって
このキャラ俺も好きだといった。
でもあたしはまったく嬉しくなかった。
いつもなら人が笑ってくれると嬉しかったのに。
私の頭のなかには
健ちゃんのことしかなかった。
帰ってから健ちゃんと電話で話しているときすこしだけ他の人といたことをほのめかしたりしたのに
なんにも反応してくれなくて
さびしくて…
くるしくて…
だから……別れたら楽になるかななんて…
お互いのため…そんなの嘘だよ。
苦しさから私は逃げたかったの。